初心者でも失敗しない!鉢植えクレマチスの育て方と剪定・肥料・用土のコツ

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クレマチス

クレマチスは「つる性植物の女王」と呼ばれるほど美しい花を咲かせる人気植物。
でも「剪定が難しそう」「肥料や用土はどうすれば?」と不安な方も多いですよね。
この記事では、初心者でも失敗しない育て方を、剪定や肥料のタイミング、用土の配合までわかりやすく解説します!

クレマチスってどんな植物?

クレマチスは、つるを伸ばして育つ多年草で、「つる植物の女王」と呼ばれるほど美しい花を咲かせる人気の植物です。ガーデニング好きの方にはもちろん、最近ではおしゃれな鉢植えとしてベランダや玄関先でも楽しまれています。

クレマチスの特徴

・春から秋にかけて、長い期間花が楽しめます。
・花の形や大きさ、色のバリエーションがとても豊富。
・一度植えると毎年咲いてくれる、育てやすい宿根草。
・つるを支柱やフェンスに絡ませて立体的に飾れるので、狭いスペースでも楽しめます。

咲く時期や花色

・開花時期は品種によって違いますが、早いものは4月頃から、遅いものは10月頃まで咲き続けることも。
・花色は、白・ピンク・紫・青・赤・グリーン系など種類が豊富で、シックなものから華やかなものまで好みに合わせて選べます。

クレマチスの咲き方の違い(剪定の目安にもなる)

クレマチスは、大きく分けて3タイプあります。これを知っておくと剪定や管理がとてもラクになります。

タイプ特徴剪定時期代表的な品種例
新枝咲き春から伸びた新しい枝に花が咲く冬~早春に地際で強剪定プリンセスダイアナ、ジャックマニー系
旧枝咲き去年伸びた枝に花が咲く花後に軽く剪定ダンシングクイーン、モンタナ系
新旧枝咲き新しい枝と古い枝、両方に咲く花後に中くらいに剪定ビエネッタ、水面の妖精

この3タイプを把握しておくだけで、
「いつ、どこまで切ればいいの?」がすごく簡単にわかります。

クレマチスの育て方|基本のポイント

☀️日当たり

クレマチスは日当たりが大好きな植物です。
上(つるや葉)は日向、根元は日陰」が理想の環境とされ、根が高温で傷まないように、鉢の周りに植物を置いたり、日陰になる工夫をすると安心です。
半日以上しっかり日が当たる場所で育てると、花付きもよくなります。

💧水やり

クレマチスは乾燥が苦手ですが、過湿も嫌うため、バランスが重要です。
土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。特に鉢植えの場合、春から秋にかけてはしっかり水分管理をしましょう。
夏場は朝晩の2回水やりするのが理想的です。冬の休眠期は控えめに。

🪴支柱や誘引のコツ

クレマチスはつる性植物なので、放っておくと絡まり合ってしまいます。
支柱やアーチ、トレリスなどを使って、つるを横に広げるように誘引すると、花がたくさん咲きやすくなります。
成長期にはこまめに誘引して、風で折れたり絡まりすぎたりしないように調整しましょう。

🐛病害虫対策(うどんこ病、ハダニなど)

うどんこ病
葉の表面が白く粉をふいたようになる病気です。風通しが悪かったり、湿気が多すぎると発生しやすくなります。
発生初期なら、重曹水スプレー(1L水に重曹2g)などで対応可能。定期的な剪定や誘引で風通しを確保するのも大切です。

ハダニ
葉裏に寄生して葉をかすり状にし、ひどくなると枯れてしまう害虫です。特に乾燥した季節に発生しやすいため、霧吹きで葉裏に水をかけるなどの予防が効果的です。

鉢植えクレマチスのおすすめ用土と配合

クレマチスを鉢植えで育てる場合、何より大切なのは水はけがよく、ふかふかで根が伸びやすい用土を用意することです。夏の高温多湿や根腐れを防ぐためにも、土選びはとても重要なポイントになります。

🌱市販の「バラ用」「宿根草用」の用土もOK

クレマチス専用の培養土がない場合は、市販の
「バラ用培養土」
「宿根草用培養土」
でも問題なく使えます。

これらは水はけと栄養バランスが整っており、クレマチスにも適した配合になっているため、手軽に使えるのがメリットです。

🌿自作する場合のおすすめ配合例

自分で用土を作る場合は、以下の配合がクレマチスに最適です👇

赤玉土5:腐葉土3:牛ふん堆肥1:くん炭0.5:パーライト0.5

この配合は、

  • 赤玉土で水はけと保水のバランスをとり
  • 腐葉土と牛ふん堆肥で栄養と保肥力を確保
  • くん炭とパーライトで通気性と排水性を強化

という、クレマチスが好む環境を作ってくれます。

🌸 元肥としてIB化成の使い方

植え付け時には元肥として、緩効性肥料のIB化成(10-10-10)を土に混ぜ込みます。

用土10リットルあたり30gが目安です。
(安全重視であれば25gに減らしてもOK)

肥料が直接根に触れないよう、土全体に均一に混ぜ込むのがポイントです。

クレマチスに必要な肥料と年間施肥スケジュール

クレマチスは、花をたくさん咲かせるために多くの栄養を必要とする「肥料食い」の植物です。
特に鉢植えの場合は、限られた土の中で栄養が不足しがちなので、定期的な追肥がとても大切になります。

・筆者のInstagramの「クレマチスの花付きが変わる!肥料食いに合わせた施肥スケジュール」のリールへリンク

🌿 クレマチスの年間施肥スケジュール(IB化成使用例)

IB化成(10-10-10)を使った、鉢植えクレマチスの年間スケジュールは以下の通りです👇

時期 施肥量(10号鉢) 施肥量(12号鉢) 施肥のポイント
1月下旬(剪定後) 10g(小さじ2) 15g(大さじ1) 剪定後の元肥。株元に撒いて軽く土と混ぜる。
3月(芽吹き時期) 10g 15g 生育を促すための追肥。
4月(成長期・花芽形成) 10g 15g 開花準備のため、しっかり栄養補給。
5月(開花期) 10g 15g 花を長持ちさせるため、リン酸・カリをしっかり供給。
6月(開花後のお礼肥) 10g 15g 次の花芽形成を助けるため、追肥を忘れずに。
7月(夏の成長期) 5g 10g 高温期のため控えめに。
8月(夏越し) 施肥なし 施肥なし 高温期は肥料を控える。
9月(秋の成長期) 10g 15g 涼しくなり始めたら追肥を再開。
10月(来年の花芽形成) 10g 15g 来年の花芽を作るため、栄養補給。
11月(休眠準備) 5g 10g 株の回復のために軽く追肥。
12月~1月中旬(休眠期) 施肥なし 施肥なし 休眠期のため施肥は不要。

🌿 クレマチスの年間施肥スケジュール(有機肥料使用例)

(1)10号鉢用 有機肥料施肥スケジュール

時期 油かす
(g)
骨粉
(g)
草木灰
(目安)
施肥のポイント
1月下旬(剪定後) 20 10 小さじ1/2 剪定後の元肥。株元に撒いて軽く土と混ぜる。
3月(芽吹き時期) 10 0 小さじ1/2 生育を促すための追肥。
4月(成長期・花芽形成) 10 10 小さじ1 開花準備のため、しっかり栄養補給。
5月(開花期) 0 0 小さじ1 花を長持ちさせるため、リン酸・カリをしっかり供給。
6月(開花後のお礼肥) 10 5 なし 次の花芽形成を助けるため、追肥を忘れずに。
7月(夏の成長期) 5 0 なし 高温期のため控えめに。
8月(夏越し) 施肥なし 施肥なし 施肥なし 高温期は肥料を控える。
9月(秋の成長期) 10 5 小さじ1/2 涼しくなり始めたら追肥を再開。
10月(来年の花芽形成) 10 10 なし 来年の花芽を作るため、栄養補給。
11月(休眠準備) 5 5 なし 株の回復のために軽く追肥。
12月~1月中旬(休眠期) 施肥なし 施肥なし 施肥なし 休眠期のため施肥は不要。

(2)12号鉢用 有機肥料施肥スケジュール

時期 油かす
(g)
骨粉
(g)
草木灰
(目安)
施肥のポイント
1月下旬(剪定後) 30 15 小さじ1 剪定後の元肥。株元に撒いて軽く土と混ぜる。
3月(芽吹き時期) 15 0 小さじ1 生育を促すための追肥。
4月(成長期・花芽形成) 15 15 小さじ1.5 開花準備のため、しっかり栄養補給。
5月(開花期) 0 0 小さじ1.5 花を長持ちさせるため、リン酸・カリをしっかり供給。
6月(開花後のお礼肥) 15 10 なし 次の花芽形成を助けるため、追肥を忘れずに。
7月(夏の成長期) 10 0 なし 高温期のため控えめに。
8月(夏越し) 施肥なし 施肥なし 施肥なし 高温期は肥料を控える。
9月(秋の成長期) 15 10 小さじ1 涼しくなり始めたら追肥を再開。
10月(来年の花芽形成) 15 15 なし 来年の花芽を作るため、栄養補給。
11月(休眠準備) 10 10 なし 株の回復のために軽く追肥。
12月~1月中旬(休眠期) 施肥なし 施肥なし 施肥なし 休眠期のため施肥は不要。

✅ 施肥のコツ

クレマチスは「多すぎより少なめ」が安全。
特に夏と冬は注意が必要です。

✔️ 8月は猛暑で根が弱る時期なので施肥をストップ
肥料が効きすぎると、根が傷んで枯れる原因になります。

✔️ 12月は休眠期に入るため施肥不要
株が活動していない時に与えても吸収されず、根を痛めてしまうことがあります。

クレマチスの剪定|品種別に解説

クレマチスは品種によって咲き方が異なり、それに合わせて剪定方法も変わります。剪定を間違えると花が咲かないこともあるので、品種ごとの剪定の違いを知ることがとても大切です。

・筆者のInstagramの「クレマチスの冬剪定!品種ごとに違うお手入れ方法とは?」のリールへリンク

🌿 クレマチスの3タイプと剪定方法

タイプ特徴剪定時期剪定方法
新枝咲き春以降に伸びた新しい枝に花が咲く冬〜早春地際からバッサリ強剪定
旧枝咲き昨年伸びた枝に花が咲く花後枝先を軽くカット(弱剪定)
新旧枝咲き新しい枝と古い枝の両方に花が咲く花後半分くらいにカット(中剪定)

✂️ 実際の剪定事例(1月下旬の作業例)

プリンセスダイアナ(新枝咲き)
→ 新しい枝に花が咲くタイプ。
① 枯れた枝をザクザク剪定
② 残った枝も地際でカットしてスッキリ


ダンシングクイーン(旧枝咲き)
→ 去年の枝に花が咲くタイプ。
① 枯れた葉を丁寧に取り除き
② 支柱から外して新芽を確認
③ 折れても気にせず支柱に巻き直して固定


ビエネッタ、水面の妖精(新旧枝咲き)
→ 古い枝と新しい枝の両方に花が咲くタイプ。
① 枯れ枝だけをカット
② 生きている枝は丁寧にほどきながら支柱から外す
③ 綺麗に巻き直して、結束帯で固定


剪定は難しく考えがちですが、
新枝咲きはバッサリ切る
旧枝咲きは残す
新旧枝咲きは半分くらい

と覚えておけば大丈夫です。

よくある質問Q&A

クレマチスを育てていると、特に多いのが肥料や植え替え、夏の管理、花が咲かない原因についての質問です。ここでは、よくある疑問にお答えします。

❓ クレマチスの肥料は何がいい?

クレマチスには、**緩効性の化成肥料(IB化成10-10-10など)**がおすすめです。
元肥として土に混ぜ込み、成長期には月1回の追肥を行うのが基本。リン酸やカリを含むバランスの良い肥料が、花付きアップに効果的です。

❓ 植え替えはいつするの?

クレマチスの植え替えは、2~3年に1回が目安です。
時期は、休眠期の1月〜2月頃または花後の6月頃が最適。
根を傷めないよう丁寧に古土を落とし、傷んだ根を整理して、新しい土に植え替えましょう。

❓ 夏越しの注意点は?

クレマチスは高温多湿が苦手です。
真夏は根が暑さで傷まないよう、
✅ 鉢を風通しの良い半日陰に移動
✅ 鉢の周りに植物を置くなどして根元を日陰にする
✅ 朝晩の水やりで乾燥防止

また、8月は肥料を控えるのが安全です。

❓ 花が咲かないのはなぜ?

原因はいくつかありますが、特に多いのは以下の4つです。

  1. 剪定ミス(旧枝咲きを強剪定してしまった)
  2. 肥料不足(特に春〜初夏に栄養不足になると花芽ができない)
  3. 日照不足(半日以上の日当たりが必要)
  4. 根詰まり(長く植え替えていない鉢は根がいっぱいに)

まずはこの原因をチェックして、適切に対処すれば、また花が戻ってきます😊

❓ 花を長く美しく咲かせるコツは?

花がら摘みをこまめにする
咲き終わった花を放置せず、早めに切って次の花芽に力を使わせましょう。

日当たりと風通しを確保する
蒸れや日照不足を防ぎ、株を健康に保つことが大切です。

水切れさせない・過湿にも注意する
表土が乾いたらたっぷり水やり。夏は朝晩の2回が理想です。

適切な追肥で栄養補給する
IB化成や液体肥料で定期的に栄養補給し、花を咲かせ続ける体力を維持しましょう。

この4つを意識することで、クレマチスは元気に花を咲かせ続けてくれます。

まとめ

クレマチスは、正しい管理をすれば鉢植えでも毎年美しい花を咲かせてくれる植物です。
最後に育て方のポイントを簡単に振り返りましょう。


✅ クレマチス栽培のポイント

日当たり、風通しの良い場所で育てる
水はけの良い用土で植える
肥料は少なめから始めて追肥で調整
剪定は品種ごとの咲き方に合わせて


特に、肥料は与えすぎると根を傷める原因になるため、
✅ 最初は控えめに施し、株の様子を見ながら追肥でカバーするのが安心です。

剪定も難しく考えず、
✅ 「新枝咲きは強剪定」「旧枝咲きは軽剪定」「新旧枝咲きは中剪定」
と基本を押さえておけば大丈夫です。


鉢植えでも環境を整えてあげれば、毎年たくさんの花を咲かせてくれます。
あなたもぜひ、お気に入りのクレマチスを育てて、長く楽しんでください😊

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